別室で治療中。
目を覚ました、私。
ここは、どこ?
本当に、わからなかった。
まわりを見ると、医師と看護師がいっぱいいる。
バタバタ忙しそう。
緊迫した雰囲気…
看護師の名札を見たら
○○総合病院と書いている。
え?どうして、○○総合病院?
遠い場所…
「○○さん、わかりますか?」と看護師に聞かれ
「ここは、どこですか?」と聞いた。
「○○総合病院です。」
「事故に遭われて運ばれたのですよ。憶えていませんか?」
「はい。」…と答えた。
事故?
記憶が蘇る…
「娘は!」
「娘は、どこ?!」
「けがの具合は?」
「あの子は、重度の食物アレルギーがあるんです!」
看護師は、「聞いていますよ。」
「○○ちゃんは、別室で治療中です。」
治療室の中を見たら
小さなCT画像があった。
頭部と腹部らしい画像。
真っ白…
素人の私が見ても、明らかに重症であることがわかった…
医師に、「あれは誰のですか?!」と聞いた。
「別の患者さんのものです。」と…
「お母さん、しっかりして!」
「○○ちゃんは、脳にダメージを受けているので
障害が残るかもしれない。」と言った。
障害?
なんで?
家を出るとき、あんなに元気だったのに。
大好きなゴリラのぬいぐるみを抱っこして
駐車場まで、スキップして
「しゅっぱ~つ しんこう!」って
笑顔で話していたのに…
私には、現実のことが理解できなかった。